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特別縁故者とは

質問

私は、叔父の子である従兄と同居して二人の収入で生活しており、晩年は私が従兄の病院への付き添いや介護を担っていました。

このたび、従兄が亡くなったのですが、従兄は遺言を残していなかった上、従兄にはきょうだいも子(従兄は生涯独身でした)もおらず、叔父夫婦も従兄よりも先に亡くなっていたため、従兄の遺産をどのようにしたらよいのかわかりません。

従兄の遺産は、私がもらうことはできないのでしょうか。

回答

民法は、亡くなった人に子(又は孫、ひ孫)がいる場合には子(又は孫、ひ孫)、子(又は孫、ひ孫)がいない場合には親(又は祖父母)、親(又は祖父母)が既に死亡している場合にはきょうだい(又はおい・めい)が相続人となると定めています(亡くなった人の配偶者は常に相続人となります)。

あなたは民法が定める相続人ではありませんので、あなたが従兄の遺産を取得できる場合は、あなたに遺産を取得させるという内容の遺言が存在するケース、従兄の相続人に対して民法1050条に基づく特別寄与者としての寄与料の支払いを請求するケースが挙げられます。

しかし、ご質問によれば従兄の遺言は存在せず、従兄の方には民法が定める相続人も存在しないとのことですから、上記に挙げた二つの方法によってはあなたが従兄の遺産を取得することはできません。

このように遺言もなく、特別寄与者としての寄与料の請求もできない場合のために「特別縁故者に対する相続財産の分与」(民法958条の3)の制度があります。以下、ご説明します。

特別縁故者に対する相続財産の分与

相続人がいない場合において、民法958条の3は、「被相続人(亡くなった人)と生計を同じくしていた者、被相続人の療養看護に努めた者その他被相続人と特別の縁故があった者」を「特別縁故者」として、家庭裁判所は特別縁故者に対して相続財産の全部又は一部を与えることができると定めています。

「被相続人と生計を同じくしていた者」とは、被相続人と家計を同じくして生活していた者をいい、内縁の配偶者、事実上の養親子が典型ですが、家族的な共同生活を送りながら相続人でない人がこれに当たります。

「被相続人の療養看護に努めた者」とは、被相続人に対して献身的に療養看護に尽くした者をいいます。

「その他被相続人と特別の縁故があった者」とは、被相続人と具体的・現実的な精神的・物質的に密接な交渉があった人で、相続財産をその人に分与することが被相続人の意思に合致するであろうと認められる程度に特別の関係があった人をいいます。

ご質問の内容から、あなたは亡くなった従兄の方と家計を同じくしていたようですし、日常の介護も担っていたようですから、特別縁故者に当たると思われます。

特別縁故者が相続財産の分与を受けるための手続き

特別縁故者の方が相続財産の分与を受けるためには、まず従兄が亡くなられた住所を管轄する家庭裁判所に対して従兄の遺産について相続財産管理人の選任を申し立てる必要があります。

相続財産管理人が選任されると、相続財産管理人が選任されたことの公告(1回目の公告)がなされ、公告後2か月が経過した時点で相続人が現れなかったときは相続債権者(被相続人に対して債権を有していた者)と受遺者(被相続人から遺産を受け取ることになっていた人)に対して期間内に申し出るよう公告(2回目の公告)がなされます。

そして、2回目の公告の定める期間が満了した時点から3か月以内に、特別縁故者は、家庭裁判所に対して相続財産の分与の申立てを行うこととなります。

特別縁故者からの申立ての後、家庭裁判所は、相続財産管理人から相続財産の現在の状態、特別縁故者と被相続人との縁故関係の内容・程度についての意見を聞き、特別縁故者に当たるのか、相続財産からの分与が相当か、分与が相当であるとしてどの程度の分与を行うかを検討し、特別縁故者からの申立てについて審判を行います。

注意点

相続財産の分与の申立てにおいては、家庭裁判所に(1)特別縁故者に当たること、(2)生前の被相続人への経済的精神的な貢献、(3)相続財産の死後の扱いについての被相続人の考えをできる限り詳細に明らかにする必要があります。

以上の各事情についての説明が不十分である場合、家庭裁判所は、相続財産の分与はもとより、申立てを行う人が特別縁故者であると認めないおそれもあります。

被相続人への貢献を家庭裁判所に正当に評価してもらい適正な相続財産の分与を受けるためにも、相続財産の分与の申立てにあたっては弁護士の活用をご検討されることをお勧めします。

 

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